銭湯の壁面の絵で「猿」「夕日」「紅葉」は描いてはいけない３つのタブーとされています。「猿」は「客が去る」。「夕日」は「景気が落ちる」「家業が沈む」。「紅葉」は葉っぱが赤くなって落ちるので「赤字」を連想させるというわけです。定番の「富士山」は「末広がり」の形が縁起が良いとして人気を呼んだようです。

今月の商売のヒント：【世間は何を見ているか？】

会社の衰退の要因はいろいろありますが、その中でも「社員の姿勢」は重要な役割を果たします。特に「素直さ」や「誠実さ」に欠ける姿勢は結果的に顧客軽視となり、会社の命運を左右することがあります。素直さとは、新しい知識や技術を学び、自己改善を図る基盤です。素直でない社員は批判を受け入れられず、成長の機会を逃します。これは組織全体の進歩を妨げる要因となり得ます。
誠実さは、信頼関係の構築に不可欠です。誠実でない社員は、同僚や顧客との信頼を築くことが出来ず、結果としてチームワークや顧客満足度の低下を招きます。ここまで読んで、特定の社員の顔が浮かんだ人もいるかもしれません。「だからあいつは顧客のウケが悪いし、そのせいで会社の評判が下がっている」といった感じでしょうか。けれど周囲や世間の人は、あなたと違った見方をしているかもしれません。
すなわち、社員の姿勢は経営者の姿勢。一番見られているのは経営者自身というわけです。では、経営者にとっての素直さ、誠実さとは何でしょうか。まず素直さは、自分の意見や考えに固執せず、他者の意見や新しい情報を受け入れる柔軟性だと思います。こうした姿勢の経営者は、常に学び、自己改善に励み、組織の成長に貢献しているのではないでしょうか。
次に誠実さは、言動が一致して、正直で公正な行動を取ることだと思います。誠実な経営者は、社員のみならず、顧客やビジネスパートナーとも三方よしの関係を築いているように思います。
キャリアが長くなればなるほど失われがちな素直さ、誠実さですが、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の姿勢でありたいものですね。

人工知能（ＡＩ）が人間の能力を超える転換点を指す。「技術的特異点」とも呼ばれ、第一人者として知られるレイ・カーツワイル氏は、２０４５年にシンギュラリティーに到達すると予測した。技術開発のスピードや、その範囲が飛躍的に向上すると予想される反面、社会や経済に対する影響や倫理的な問題などが懸念される。