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企業の方々、メディア関係者、フリーランサー、サラリーマン、学生、主婦といった多様な方々と食を共にした中で得た「成功と出世の糸口」を、このマガジンをお読みのみなさまだけにお伝えいたします。

イメージアップをはかる食事

最近、映画にもなった「タニタ食堂」をご存知でしょうか？
もともと株式会社タニタは計量器の会社で、「はかることを通じて人々を健康にしたい」という思いから社員食堂を作り、そのヘルシーなメニューが注目されてレシピ本、食堂（店舗展開）、映画にまで広がったのです。

その店舗のひとつ、『丸の内タニタ食堂』に先日行ってきました。ヘルシーな主菜の種類が２つ・・・と数は少なかったものの、主菜、副菜が２品ついて野菜がたくさん摂れる献立になっていました。
ただ、そのメニューよりも感心したのが、さすが計量器の会社だけあって、各テーブルに卓上ばかりとタイマーが置いてあったことです。卓上ばかりは自由に盛ることができるごはんの分量を量るため、タイマーは自分の食べている時間を計るためにおいてあります。

「目安は20分です」と書いてあったので20分のタイマーをかけてみたものの、その半分の時間で食べ終わってしまい、「自分は普段どれだけ急いで食事をしているのか」という思いになりました。それでは私たちが人と会食をするときには、どのくらいのスピードで食べたら良いのでしょう？
よく相手に合わせると言いますが相手が複数の場合、例えばゆっくり食べる社長に合わせるのか、お酒を飲んでいて箸が進まない部長に合わせるのか、とにかく早い課長に合わせるのか。特に決まりはありませんが、全部の食事を誰よりも早く食べてしまうのでしたらきっと早すぎるでしょうし、反対にいつも最後なら遅すぎるのだと思って早めに切り上げる努力をすることも必要ですね。
また、ときにはタニタ食堂のように時計を置いて20分で一汁三菜のものを食べる、という客観的手法を取り入れてみることもお勧めします。日本人にありがちですが、お互いに相手に合わせようとしてなかなか進まなかった、などということが避けられるかもしれません。


客観的に言えば、料理の先生のひとりでテーブルコーディネイターとして名高い方から、「食事のときには鏡を目の前に置いて食べてみましょう。箸の持ち方が汚い、スープを飲むときの姿勢が悪い、茶碗の持ち方が悪いなど目につくクセがたくさん見つかります」とお聞きしたことがあり、自分でも何度か試してみました。やや照れくさい感じもしますが、仕事につながることですから真剣です。男性ですとそこまでやるのは気が引けるかもしれませんが、せめて一度は食事の相手に（奥さまやお母様、恋人など）、気になることはないか聞いてみてはいかがでしょう。自分では気が付かないクセを教えてくれるかもしれません。
食事のときの所作の美しさは印象を非常によくします。「食べる」という生理的な動作と一緒になるからかもしれませんが、なかなか忘れることのできないイメージを相手に与えるものです。
「はかる」ものの中に「相手の状況をおもんばかり、イメージアップをはかる」ことも加えて、お食事を楽しみたいものですね。