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アメリカ映画を楽しみながら交渉のヒントを探る「映画に見る交渉術」のコーナーにようこそ！
いつも忙しい人やみんなの人気者に仕事を依頼することになったらどうしますか？褒めたりおだてたりしてお願いするだけでは他の人と同じ。振り向いてもらえる可能性は低いでしょう。
今回は、そんなときに参考にしていただきたい「相手をハッとさせて、注目を引く交渉術」をお届けします。
ご紹介するセリフは、１９９３年公開の『ザ・ファーム 法律事務所』（原題：The Firm）から。主演は若々しいトム・クルーズです。
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“Do I･･･do I open it here？”（ミッチ）
「（封筒を）ここで開けてもいいでしょうか？」
“Of course.”（法律事務所のマックナイト）
「いいとも」
“Unless you can tell us what's in it.”（法律事務所代表のオリバー）
「何が入っているのか、わからないというならね」
“A lawyer worth that offer shouldn't have to open the envelop．”（法律事務所代表のオリバー）
「その申し出にふさわしい弁護士なら、封筒を開ける必要はないはずだがね」
・・・『ザ・ファーム 法律事務所』１９９３年日本公開
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 アルバイトに明け暮れながらハーバード大学の法科大学院に通うミッチ（トム・クルーズ）は就職活動中。彼の優秀さを買った全米各地の法律事務所が次々と採用を申し出ます。
その一つ、テネシー州の小さな法律事務所の幹部とホテルで面接する事に。そこで採用条件が入った封筒がミッチに手渡されます。この場で封筒を開けてもいいかと尋ねるミッチ。それまで優しく対応していた事務所代表のオリバー（ハル・ホルブルック）が挑発します。「君が優秀なら弁護士らしく尋問で私たちから答えを引き出せるはずだ」と。
引く手あまたのミッチはハッとします。多くの事務所に来てくれと懇願されるばかりで、試されることなどなかったのでしょう。この挑戦を受けて立ったミッチは、弁護士に質問を浴びせて、この事務所が高額の給与を用意してくれることを知ります。
ミッチの弁護士ぶりをぜひ映画でご覧ください。彼の妻アビーの機知に富んだセリフもなかなか効いています。
いつも高く評価されたり、褒められたりしている人にとっては、褒められることはもう普通のこと。何も言われていないのと同じです。そんな相手には「この人は他の人と違う」と思わせる言葉を投げかけてみましょう。そのためには、相手を観察することが大事です。思いつきでできることではありません。人と違う言葉を投げかけることは、「あなたのことを気にかけていましたよ」という思いを伝えることと同じことなのです。
ミッチが飛び込んだこの法律事務所は、実はかなり訳ありの事務所。はたして、新入りのミッチは悪に加担するのでしょか。スリルとサスペンス、そして１９９０年代のアメリカの風景が満載の映画です。
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