前回は、「小さな会社のインターネット・ニッチ戦略」というお話をいたしました。
小さな会社には小さな会社なりの戦い方があるということですが、さて実際にサイトを作成していくと、次に突き当たるのが、アクセスがない！という壁です。せっかくいいサイトが出来ても、誰も見に来てくれなければ意味がありません。以前お話したように、検索エンジンの１ページ目、それも５番目までに表示されることを目標に、ＳＥＯと呼ばれる最適化作業をしていく必要があります。今回はその前編、キーワード（内部要因）についてお話します。

そもそも、検索エンジンの１ページ目に表示されるようにと言っても、どんな言葉で検索されたかによって、そこから来るアクセスの量も質もまるで違ってくるのはお分かりでしょうか。
例えば、「つばめや文具店」という会社が「マルチリスイレーサー」という商品名の「ボールペンが消せる高性能な書類修正用砂消しゴム」を販売しているとします。この場合、小さな会社的にはどんなキーワードで上位表示させるのがベストでしょう？

「つばめや文具店」ではまず×ですね。「つばめや」なんていう固有名詞は、正直誰も知りませんから、この言葉で検索してくる人はほとんどいないと思います。これは一番やってはいけない間違いです。極論を言えば、サイト名に会社の名前など入れることはありません。何を売っている会社か？何を解決してくれる会社か？がすぐにわかるようなタイトル付け、ＳＥＯをしなければなりません。

次に「マルチリスイレーサー」です。これも固有名詞ではありますが、世界各国で販売されているブランド物であるため、このキーワードで検索する人は格段に多くなります。ネットショップで購入したい人の場合は、「マルチリスイレーサー　通販」などと複合ワードで検索することが多くなりますので、どんな言葉と組み合わせたら良いのかも考える必要があります。さらに言うと、この言葉を知っている人は、「マルチリスイレーサーを知っている人＝以前から使っている人」の可能性が高いですから、「１ダースでお得な割引」「激安」などの言葉をそばに配置すると、購入率はグッと上がります。（ニッチの場合、出来る限り値引きをしてはいけないという大原則はありますが、ライバルの有無などで状況は変わります）

最後に「ボールペンが消せる高性能な書類修正用砂消しゴム」というキーワード。これは見るからに複雑ですね。「高性能砂消しゴム」と検索する人もいれば、「書類修正用　消しゴム」「ボールペン修正　砂消しゴム」の人もいるでしょう。こうして検索してくる人は、「マルチリスイレーサー」を知らない全くの新規のお客様か、商品名を忘れて一生懸命に思い出しながら検索している人のどちらかです。当然この層が一番多くなりますので、どんな検索キーワードでも拾えるように、商品の説明文もそれを意識して書き込みます。
例えば、最初に「高性能」という言葉を使ったら、次は「高機能」「ハイスペック」という言葉にしてみるなど、網を出来る限り広げるイメージで書いていくのです。それを極めることによって、多くのキーワードの組み合わせ検索結果において、あなたのサイトが上位に表示され、たくさんの、しかも濃いアクセスを得ることが出来るのです。

以上をまとめますと、まずあなたのサイト、特に個々の商品ページのタイトルは、会社名などではなく商品にまつわるキーワードを最大限拾えるように工夫することです。上記の例でいうと、「マルチリスイレーサー：ボールペンが消せる高性能な書類修正用砂消しゴムの通販ショップ」という感じになります。そして、リピーター対策も含めて商品の説明文をどうするか、キーワードを想定しながら練っていく作業になります。
慣れないうちは大変ですが、数稽古ですから是非とも頑張ってください。ちょっとの努力で必ず上位表示は可能です！

次回は「リンクを集めること（ＳＥＯの外部要因）」についてお話します。