気がつけば今年も残り２ヶ月、印刷業界は今年も年末の印刷物の受注で忙しい時期となりました。

年末の印刷物といえばカレンダーと年賀状ですね。年賀状の準備は少し先ですが、カレンダーを配布する予定の方はお急ぎください。各メーカーが種類ごとの数量を多く作らなくなったので、人気の絵柄は早いタイミングで品切れになってしまうことが多くなりました。日本には、カレンダーを製作している大手メーカーは数社しかありません。全国から注文が集まりますので、ピークの時期と重なると発注が１日遅れただけで、納品が１週間以上も違う場合もあるので要注意です。最近の人気商品は、

（１）数字が大きい （２）メモ等を書き込む欄がある （３）書き込みやすい用紙 （４）小型のもの

機能的かつ実用的なものが好まれるようです。条件の合う卓上型は、弊社でもひっぱりだこです。壁掛け型も現在の住宅事情では小型のものが使いやすいようです。「卓上型も壁掛け型もそんなに値段が変わらないから大きい方が目立つよね」と大きなものをお選びになる方がいらっしゃいます。印刷屋は、お客様がこれが良いとおっしゃればもちろん手配をいたしますが、大きなカラー写真が入ったような類は趣味性が強いですから、個人のお宅ではなかなか掛けていただけないようです。ちょっともったいないですね。

逆に工場などで使用する場合には、大きくて遠くからも数字が見やすいものや３ヶ月連続のタイプが。また、殺風景な工場が華やかになるようなものが好まれます。顧客の層によってタイプを選ぶことも重要です。

名入れ部分で気をつけなくてはいけないのは、名前を大きくし過ぎないということです。「せっかくの宣伝なんだから遠くからでも良く見えるように大きく」というお気持ちはわかりますが、毎日見る者にとっては結構うっとうしいものでもあります。社名はなるべく小さく目立たないようにするのが、使ってもらうコツです。お店などの多くの人の目に触れる場所では、社名部分を切り取って掛けてあるものも時々見かけます。同業者がお客様として来店された時、申し訳ないという気になるのでしょう。官公庁にかけてあるカレンダーの類も切り取ってあることが多くなりました。さすがに日めくりの社名までは切り取ってはいませんが…。お役所に出かけたときなど、そういう視点でカレンダーを探してみると面白いです。

毎年同じサイズのものを使用するという点も大事なポイントです。「壁の日焼けがそのサイズだから、いつもお宅のを掛けてるよ」という笑い話のような話もよく聞きます。弊社のオリジナルカレンダーも数十年ずっと同じタイプなので「これでなくっちゃ！」という根強いファンも多くいるほどの人気商品となりました。

最近では、市販のカラーのカレンダーではなく「色数は少なくてもオリジナルのもので使ってもらえるもの」という依頼も増えています。ＦＤやＣＤサイズのカレンダー・ケースが、小ロットでも手に入りやすくなったので、１色または２色のシンプルなものならオリジナルでもとってもお値打ちに作ることが可能です。お店のアニバーサリーや定休日などの情報を入れ込んだり、スタッフの顔写真を入れたりすることもできるので販促ツールとしても十分活用できます。１年分の写真を撮りためておいてユニークなものをお作りになってみてはいかがでしょうか？　新しい年からライバルに１歩差をつけることができるかもしれませんよ。